結局、海外靴サイズUK/US/EUは何センチなの?

インポートの靴を買おうとした場合、困るのがサイズ問題。
店頭であれば店員さんに測ってもらったうえで試着することができますが、オンラインだとそうもいかないことが多いはず。

そこで早見表を調べ始めたあなたは気が付くはずです。
サイトごとにちょっとずつ早見表が異なることに。

例えばUSサイズ=UKサイズ+0.5だったり、+1だったり。
USサイズと日本サイズの換算が0.5ずつ異なっていたりしませんか?

結局、普段〇〇㎝だったらUS何サイズを買えばいいの?
早見表が靴ブランドやサイトによって違うのはなぜ?

そんな疑問にお答えしていきます。

【基本】UK/US/EU 靴サイズ早見表

日本24.52525.52626.52727.52828.529
US6.577.588.599.51010.511
UK66.577.588.599.51010.5
EU4040.54141.54242.54343.54444.5

一般的には、ネットで上図のような換算表が出てくると思われます。
私自身も基本的にはこのような認識をしておきつつ、ブランドや木型などによってハーフサイズ上げたり下げたりしています。

ただ、実はこの表は厳密に対応しているわけではありません。
それは、下記の3つの理由によるものです。

  • ヤードポンド法を採用する国とメートル法を採用する国では、そもそもの単位が異なっているから。
  • 単位の起点が0か、1かで異なるから
  • 計測する標準が靴の木型の長さなのか、足の実寸なのか、が異なるから

今回は、ここを徹底的に掘り下げていきます!

各サイズの計算式について

日本の靴サイズの考え方

まずは、わが国日本のサイズ表記を見てみましょう。

日本の靴サイズの規格は、JIS(日本工業規格)により明確に定められており、足長、すなわち足の実寸を元に表示することになっています。

つまり足の長さが26cmのひとは26cm表示の靴を選びなさいよ、ということで、最もわかりやすい表示といえます。

UKの靴サイズの考え方

次にUKサイズを解説します。
英国靴が好きな方は、最も接することになる表記といえるでしょう。

ここで、3つの単位を覚えていただきます。

一つはインチ(inch)。これがすべての基準です。
cmに直すと1インチは約2.54cmとなります。

次にハンド(hand)。1ハンド=4インチ(≒10.16cm)です。
これが靴の最小単位となり、1ハンドを子ども靴の0サイズとして数え始めます。

最後にバーリーコーン(barleycorn)。1バーリーコーン=1/3インチ(≒0.8466…)です。
サイズが1単位上がるごとに、1バーリーコーンずつ大きくなっていきます。

そして、サイズが14に達したとき、大人の靴サイズ1.0としてカウントをリセットし、数え直していきます。

また、日本のJIS規格と異なり、足の実寸ではなく木型の長さを表示している、といった点も合わせて押さえておきましょう。

UKサイズ(子ども)

SIZE0.000.501.001.502.002.503.003.504.004.505.005.506.006.507.007.508.008.509.009.5010.0010.5011.0011.5012.0012.5013.0013.50
barleycorn12.0012.5013.0013.5014.0014.5015.0015.5016.0016.5017.0017.5018.0018.5019.0019.5020.0020.5021.0021.5022.0022.5023.0023.5024.0024.5025.0025.50
inch4.004.174.334.504.674.835.005.175.335.505.675.836.006.176.336.506.676.837.007.177.337.507.677.838.008.178.338.50
hand1.001.041.081.131.171.211.251.291.331.381.421.461.501.541.581.631.671.711.751.791.831.881.921.962.002.042.082.13
cm10.1610.5811.0111.4311.8512.2812.7013.1213.5513.9714.3914.8215.2415.6616.0916.5116.9317.3617.7818.2018.6319.0519.4719.9020.3220.7421.1721.59

UKサイズ(大人)

SIZE1.001.502.002.503.003.504.004.505.005.506.006.507.007.508.008.509.009.5010.0010.50
barleycorn26.0026.5027.0027.5028.0028.5029.0029.5030.0030.5031.0031.5032.0032.5033.0033.5034.0034.5035.0035.50
inch8.678.839.009.179.339.509.679.8310.0010.1710.3310.5010.6710.8311.0011.1711.3311.5011.6711.83
hand2.172.212.252.292.332.382.422.462.502.542.582.632.672.712.752.792.832.882.922.96
cm22.0122.4422.8623.2823.7124.1324.5524.9825.4025.8226.2526.6727.0927.5227.9428.3628.7929.2129.6330.06

ご自分の足のサイズを表で見てみましょう。実寸より長いと思いませんか?
先にお伝えの通り、これは木型のサイズだからです。捨て寸を1.5cmと仮定して引き算をすると、ちょうど実寸値に近くなると思います。

USの靴サイズの考え方

トラディショナル方式

USサイズの考え方の基本は、UKサイズと変わりません。
ただ、UKサイズが1ハンドを子ども靴の0サイズとして数えるのに対しUSでは1ハンドを子ども靴の0サイズとして数え始める点が異なります。

つまり、原理的にはUSサイズ=UKサイズ+1、ということになります。

USサイズ(子ども)

SIZE1.001.502.002.503.003.504.004.505.005.506.006.507.007.508.008.509.009.5010.0010.5011.0011.5012.0012.5013.0013.50
barleycorn12.0012.5013.0013.5014.0014.5015.0015.5016.0016.5017.0017.5018.0018.5019.0019.5020.0020.5021.0021.5022.0022.5023.0023.5024.0024.50
inch4.004.174.334.504.674.835.005.175.335.505.675.836.006.176.336.506.676.837.007.177.337.507.677.838.008.17
hand1.001.041.081.131.171.211.251.291.331.381.421.461.501.541.581.631.671.711.751.791.831.881.921.962.002.04
cm10.1610.5811.0111.4311.8512.2812.7013.1213.5513.9714.3914.8215.2415.6616.0916.5116.9317.3617.7818.2018.6319.0519.4719.9020.3220.74

USサイズ(大人)

SIZE1.001.502.002.503.003.504.004.505.005.506.006.507.007.508.008.509.009.5010.0010.50
barleycorn25.0025.5026.0026.5027.0027.5028.0028.5029.0029.5030.0030.5031.0031.5032.0032.5033.0033.5034.0034.50
inch8.338.508.678.839.009.179.339.509.679.8310.0010.1710.3310.5010.6710.8311.0011.1711.3311.50
hand2.082.132.172.212.252.292.332.382.422.462.502.542.582.632.672.712.752.792.832.88
cm21.1721.5922.0122.4422.8623.2823.7124.1324.5524.9825.4025.8226.2526.6727.0927.5227.9428.3628.7929.21

ブランノックデバイス

ただ、伝統的な計算方法には問題点がありました。
なぜならこれらの方式は木型の長さを測っているのであって、足の実寸を考慮した単位ではなかったため、靴販売店は例え足のサイズを測れたとしても、目方でサイズを判断するしかなかったのです。

そこで、ニューヨークの靴屋の息子チャールズ・ブランノックが1927年に開発したのがブランノックデバイス(The Brannock Device®)です。
国内でもオールデンを取扱うラコタハウスさんを始め、各種セレクトショップなどで使用されていますね。

ブランノックデバイスは誰でも足長から正確にサイズを割り出すことができ、また頑丈で壊れにくかったため地元の靴店や軍隊で重宝され、瞬く間に普及しました。

ブランノックデバイスでは、【足の実寸=木型の長さー2バーリーコーン】として計算しています。
これを表にすると、下記のようになります。

SIZE6.507.007.508.008.509.009.5010.0010.50
barleycorn(木型)30.5031.0031.5032.0032.5033.0033.5034.0034.50
cm(木型)25.8226.2526.6727.0927.5227.9428.3628.7929.21
barleycorn(実寸)28.5029.0029.5030.0030.5031.0031.5032.0032.50
cm(実寸)24.1324.5524.9825.4025.8226.2526.6727.0927.52

表を見ると、結構大きめのサイズになりますね。

ブランノックデバイスのもう一つ画期的な点は、足の実寸のほかに、かかと~母指球までのいわゆるアーチの長さや足幅も同時に計測できる点です。同じ足長でも、指の長さが違えばサイズも違うでしょ、ということです。
このアーチ長から導かれるサイズと、上の足長から導かれるサイズのどちらか大きいサイズをまず履いてみましょう、というのがブランノックデバイスの基本的な使い方になります。

EUの靴サイズの考え方

EUサイズはイタリアやフランス、ドイツの靴でたまに見かけますが、UKサイズが圧倒的にメジャーなため、そもそもUK表記を採用していたりすることが多いです。
ただ、何故かレディースではEU表記の方が多いような印象があります。

EUサイズもUK/USサイズと同じく木型の長さを元に表示されています。

単位はパリポイント(Paris Point)で表示されるため、下表の通りになります。
※1パリポイント=2/3cm

SIZE40.0040.5041.0041.5042.0042.5043.0043.5044.0044.50
Paris Point40.0040.5041.0041.5042.0042.5043.0043.5044.0044.50
cm26.6727.0027.3327.6728.0028.3328.6729.0029.3329.67

パリポイントという単位は、靴のサイズでしか用いられないようです。
1パリポイントが1/4インチに近いため、換算のために使われていたそうな。

結論:試着しよう。

早見表は役に立たない。あくまで参考に。

なぜ早見表がメーカーやブランドによって異なるのか、お判りいただけたでしょうか。

繰り返しになりますがその理由は

日本と海外サイズではそもそも計測の対象が異なるため(日本=足の実際の長さ、海外=木型の長さ)、捨て寸(つま先のスペース)見積もりによって換算比が変わるから。

そして

単位が違うため、整数で割り切れないから

です。

そして身も蓋もないことを言いますが、ブランド、また靴の木型の違いによって履き心地は大きく変わりますし、ここでは言及していませんが靴幅の問題もあります。
同じサイズでここまでサイズ感が違うのか!?となった経験は数えきれないほどあります。

試着が確実。オンラインは運。

店頭で試着できるのであれば、履かせてもらったうえで正々堂々とお店で買いましょう。
もしオンライン販売でサイズ交換を受け付けている場合は、交換を見込んでおきつつ、早見表で当たりをつけて買いましょう。

そしてセール等の理由で返品不可の場合や、ネットオークション・フリマサイトなどで購入する場合は、ある程度ギャンブルになると心得ましょう。
基本的にはすでに持っている製品の色違いとか、同ラストのデザイン違いなどを狙うのがよいです。
もしそうでなければ、損しても我慢できる値段なのかどうか考えたうえで、買わないのも賢明な判断です。

サイズの合わない靴はどんなに格好良くてもいずれ履かなくなりますし、場合によっては健康を害することになります。
早見表はあくまで参考に、迷ったらお店に行きましょう!
皆さんが良いお買い物ができることを祈っています。

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